岩田合同法律事務所 - Business & Law(ビジネスアンドロー)

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我が国における企業法務法律事務所の草分け

岩田合同法律事務所の歴史は、1902年、後の司法大臣、日本弁護士連合会会長である故岩田宙造弁護士が「岩田宙造法律事務所」を設立したことに始まる。以来、企業法務を専門に扱う法律事務所の草分け的存在として、長期的かつ強固な信頼関係を重視し、我が国を代表する多くの企業にリーガルサービスを提供してきた。2022年、創立120周年を迎える。
同事務所では、案件に対応するにあたって、各分野に強い弁護士と“司令塔”の役割を果たすパートナーとで最適なチームを組成し、常にクライアント企業にとって最善のソリューションを提供できるよう努めている。同事務所の業務分野は、ジェネラル・コーポレート、紛争解決・危機管理、M&A・事業承継、ファイナンス、競争法分野等、企業法務全般に及ぶが、近時、労務、税務および知的財産法の専門チームを立ち上げ、専門性の高い各分野におけるリーガルサービスの提供も充実させてきている。

労務、税務および知的財産法の専門チームを擁しワンストップな対応を実現

まず、人事労務プラクティスチームの藤原宇基弁護士は、同チームの強みについて、次のように話す。「他の法律事務所と比較して4点が挙げられます。まず、多業種にわたるさまざまなクライアントからの多数の相談に日常的に対応している点です。さまざまなクライアントに対して、日常的な人事・労務問題への初期対応やその後の手続を助言することにより、紛争の未然防止・拡大防止を図っています。次に、豊富な経験と専門性を有する弁護士により構成されている点です。行政機関対応について豊富な知識と経験を有する厚生労働省出身の弁護士(元労働基準局長)、豊富な労働関係訴訟等の経験を有する弁護士、豊富な労働組合対応を有する弁護士等、あらゆる人事労務問題に対応可能な弁護士が揃っています。また、人事労務に限らず、企業法務全般への対応も行っており、M&A、会社清算、独禁法、知財等、他の分野の専門弁護士と所内で連携して対応することで、人事労務に関する他分野にわたる相談をワンストップで解決できます。さらに、そうした豊富な業務経験と最新の情報に基づいた情報発信として、セミナー・研修も開催しており、さまざまな役職、階層向けのコンテンツを豊富に揃えています」。
次に、同事務所の税務プラクティスチームは、国税不服審判所や国税局での執務経験者を含む、法務と税務の両面からクライアントをサポートしてきた豊富な経験を有する弁護士から構成されている。同チームの武藤雄木弁護士は、「M&A、グループ内組織再編、クロスボーダー取引、各種金融取引等の専門的で複雑な取引から日常的な企業活動に至るまで、企業にとって税の問題は不可避です。我々は、法律の専門家として、課税の前提となる取引関係と税法のみならず民法や会社法を含めた法務・税務全般に対する深い理解に基づいた的確なアドバイスを提供していくことが役割と考えています。特に近年は、経済の高度化・国際化に伴って困難な課税問題が増加し、国税当局と納税者の間で課税の適否が争われる事例が増えています。当事務所は、必要に応じて意見書の提出を行うなど訴訟等を見据えた税務調査への対応に始まり、行政上の不服申立手続および税務訴訟においては代理人として、一貫したサポートを提供しています。また、新たなビジネスを展開するときなど課税上の取扱いに疑義がある場合には国税当局への照会により明確化を図ることが効果的な場合がありますが、当事務所はそのような事前照会についても多くの案件を取り扱っています」と話す。
さらに、同事務所は、近年IP・ITチームを発足させ、辻丸国際特許事務所とも提携し、より専門性の高い案件にも組織的に対応できる体制を確立した。同チームの工藤良平弁護士は、「企業価値の源泉となりうる新規技術やブランドがあるとして、その利活用には、“国内外で費用対効果を極大化できる出願を行うにはどうすべきか”“法令上の規制をクリアしつつ他者との提携やM&Aを行い、利益を最大化する法的スキームをどのように構築するか”“そのようなスキームの構築と事業化について、いかにマネジメントの主導または了解を得ながら進めていけるのか”などさまざまな課題が山積しています。また、2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードの下では、知財投資についての情報開示や取締役会による実効的監督も求められるようになったため、上場企業としてどのように開示や監督への対応を進めていくかという課題にも取り組む必要があります。このような複合的・広範な問題を克服するには、知的財産法だけではなく、会社法、金商法、税法、労働法等の幅広い法分野の知見・経験を持つ外部アドバイザーの存在がカギとなります。当事務所では、顧問先企業に関する情報を継続的に把握しているため、社内稟議の過程や役員の顔ぶれを想像しつつ社内意思決定のための資料作成支援を行ったり、またブレインストーミング的な社内検討の段階から案件に参加させていただくことも多いです」と話す。
同事務所の執行パートナーを務める田子真也弁護士は語る。「伝統的に、当事務所の弁護士は、クライアント企業の法律顧問として日々のさまざまな法律相談に対応できる総合力を備えることが求められますが、各種の専門チームを立ち上げ、案件への対応はもちろん、最先端の知見等の情報交換等をするなどして研鑽しています。このような活動により、クライアント企業からの多様な案件にもワンストップで支援できる体制を整えています。“伝統とは、革新の連続である”という当事務所の精神は、創立以来蓄積されてきた有形無形の知見・ノウハウの継承でも実現されています。これまで当事務所が日本経済の発展に企業法務の側面から貢献する中で培ってきた“知の財産”は、今日の世代が最新のものへと磨きをかけ、将来の世代に受け継いでいきたいと願っています。そして、変遷する時代を超えて伝統に安住することなく、最高のリーガルサービスを提供し続けることが当事務所の使命であり、その実現のために各人が高い志を持って社会経済の発展に貢献するプロフェッショナルであることを目指しています」。

→『LAWYERS GUIDE 2022』を「まとめて読む」
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 DATA 

ウェブサイトhttps://www.iwatagodo.com/

所在地・連絡先
〒100-6315 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング15階
【TEL】03-3214-6205(代表)【FAX】03-3214-6209


主事務所の所属弁護士会:第一東京弁護士会

所属弁護士等:弁護士83名(外国弁護士4名を含む)(2021年12月現在)

沿革:1902年、故岩田宙造弁護士により設立され、爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、現存する我が国の法律事務所の中で最古の法律事務所

所属弁護士等による主な著書・論文(共著含む)『講義 民事訴訟の実務』(きんざい、2020)『IPO物語―とあるベンチャー企業の上場までの745日航海記』(商事法務、2020)『第三者委員会設置と運用〔改訂版〕』(きんざい、2020) ほか

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