激動する中国で渉外法務の第一線に立ち続ける老舗
中国改革開放後初の法律事務所である環球法律事務所は、45年の長きにわたり、絶えず変化を続ける中国社会の最前線で、数々の渉外業務を手がけてきた。北京に本部を置き、上海、深圳、成都に支所を持つ同事務所は、パートナー含め弁護士600名以上が在籍し、投資、ファイナンス、紛争解決、知的財産(以下「知財」)、刑事といった幅広い分野の法律業務を取り扱っているほか、輸出入管理、独占禁止、データ等総合的なコンプライアンスサービスも展開している。
また同事務所は、日系のクライアントにきめ細かなサービスを提供するため、日本企業を数多くサポートしてきた実績を持つ劉淑珺弁護士と鮑栄振弁護士が中心となって日本企業関連の業務を取り扱う専門部署(日本業務チーム)を設立しており、日系クライアントの企業文化を踏まえた高品質なサービス提供に努めている。「日本業務チームは日中間の法律業務の取扱い経験のある中国人弁護士と日本人スタッフで構成しています。みな日本語が堪能で、クライアントのニーズを余すところなく読み取ることができます。今後も引き続き、クライアントに満足いただくことを第一に考え、所内の各チームと緊密に連携しながら、日中間のビジネス法務、企業支援を中心に業務を展開していく所存です」(劉淑珺弁護士)。
重要性を増す知的財産権の保護にも強力なリーガルサポートを提供
現在、国際的な政治・経済情勢は大きな変化を迎え、中米間の対立は新たな段階に突入しようとしている。これに伴い、世界的な貿易摩擦や技術競争がさらに激化する可能性があるが、日本企業の中国事業にとって、これはチャンスであると同時に大きな課題でもある。“米国、欧州、韓国、中国といった各国のライバル企業との知財トラブルにどのように備え、対応すべきか”“知財制度を活用して自社の正当な権利を守る方法や、営業秘密の侵害を防ぐ方法とは何か”“中国で合理的に権利を行使し、規制当局からの不正競争や独占禁止法に基づく調査を回避する方法とは”――これらはみな、中国事業を展開する日本企業が注視すべき重要な問題となっている。
「当事務所の知財サービス、とりわけ知財紛争対応は中国でもトップレベルにあり、長年にわたり世界的に著名な評価機関から、知財紛争における訴訟・非訴訟対応について、トップレベルの事務所であると評価されています。当事務所の知的財産権チームには、10名以上のパートナーと70名以上の専門家が所属しており、元裁判官や元特許審査官、元法務担当者、そして経験豊富な弁護士が一体となって活動しています。多くの弁護士は、理工系と法律の両方に精通し、中国弁護士と専利代理師(特許代理人)の資格を有しています。同チームは、特許権、商標権、著作権、営業秘密、不正競争等、幅広い知財分野における紛争対応をはじめとするリーガルサービスを提供しており、多くの日系企業の代理人として勝訴を勝ち取った実績を有しています」(閆世曄弁護士)。
劉 勁容
中国弁護士
Jinrong Liu
吉林大学、法学修士。カナダブリティッシュコロンビア大学、法学修士。02年環球法律事務所パートナー。08年同事務所マネージングパートナー就任。キャピタルマーケッツ、M&A、PE/VC、税法等、幅広い業務を取り扱う。20年以上連続で「Chambers」の「Band 1 lawyers in Corporate / M&A and Capital Markets practices」に選出される等、受賞歴多数。
劉 淑珺
中国弁護士
Shujun Liu
北京大学法学部、法学修士。東京大学法学政治学研究科、法学修士。他の二つの中国大手法律事務所の会社証券チームや独占業務チームでの勤務を経て、18年~環球法律事務所パートナー。環球法律事務所日本業務チーム責任者、競争法業務チーム主要メンバー。外商投資や反商業賄賂、データコンプライアンス、労働等の分野でも経験豊富。複数年度連続で「Chambers Asia Pacific」「The Legal 500」「LEGALBAND」競争法分野の特別推薦弁護士に選出。21年「LEGALBAND」コンプライアンス業務ベスト15、21年度中国女性弁護士ベスト15に選出。
閆 世曄
中国弁護士・専利代理師
Shiye Yan
中国人民大学、法学修士。10年以上の知財訴訟業務取扱経験と5年の国家知的財産権局での特許審査経験を持つ。長年にわたり特許や技術上の秘密等に関する複雑な知財訴訟に携わり、200件近くの案件を手がける。「IAM Patent 1000」において「IAM Patent 1000 Leading Patent Attorney」(23、24年)に、「ALB」において「ALB China Top 15 Rising Lawyers」(24年)に選出。
李 占科
中国弁護士・専利代理師
Zhanke Li
北京大学、法律修士。18年以上の知財業務取扱経験を持つ。かつてフォーチュン・グローバル500にランクインする某テック企業の知財コンサルを務め、後に特許権、商標権、営業秘密、著作権、技術契約、不正競争を含む知財訴訟に携わる。複数年度連続で「Chambers Asia Pacific」「The Legal 500」「ALB」「LEGALBAND」等においてHighly recommended IP Lawyerに選出。