120年以上の伝統と革新 企業のニーズに応じた体制構築
岩田合同法律事務所の歴史は、1902年、後の司法大臣、日本弁護士連合会会長である故岩田宙造弁護士が「岩田宙造法律事務所」を設立したことに始まった。以来、企業法務を専門に扱う法律事務所の草分け的存在として、120年以上にわたり、我が国を代表する多くの企業等にリーガル・サービスを提供している。
近時、日本企業の活動はますますグローバル化しており、同事務所は、“伝統とは革新の連続である(Tradition through innovation)”との理念のもと、ASEAN・南インド地域を中心として、グローバル法務の対応体制を充実させてきた。シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、ラオス、カンボジアを中心とする各国の有力法律事務所との協働体制を確立し、事務所内にもASEANデスクを設置。2026年1月現在、同事務所の弁護士がシンガポール、インドネシア(ジャカルタ)、タイ(バンコク)、マレーシア(クアラルンプール)に駐在し、ワンストップでのリーガル・サービスを実現している。また、インドでも、主要14都市にオフィスを有する有力法律事務所との協力体制を構築するとともに、事務所内にインドデスクを設置し、日系クライアントのニーズに応えている。
駐在弁護士がつかむ“生”の勘所 ASEAN・インドでの細やかなサポート
シンガポールは、ASEAN諸国の“ビジネス・ハブ”として、地域統括会社を置く日系企業が多数進出している。法制度の透明性が高く、シンガポール国際仲裁センター(SIAC)をはじめ国際的に評価の高い紛争解決機関も整備されている。こうした背景から、インドで締結される契約でも、準拠法や紛争解決地としてシンガポールを採用する例が多くあるという。シンガポール駐在中の別府文弥弁護士は「インドでも大手法律事務所との連携を持つことにより、シンガポール・インド両国の法制度と実務に精通した当事務所の日本人弁護士が、現地での法的助言や契約実務に迅速かつ的確に対応する体制を整え、日系クライアントの東南アジア・南アジア全域での事業展開を多面的・包括的に支援しています」と語る。

別府 文弥 弁護士
また、インドネシアに駐在し、金融分野での素地を活かしてリスクとメリット双方の最新動向を踏まえたアドバイスを提供する金木伸行弁護士は、「インドネシアは大陸法系で慣習法・イスラム法が併存する法域ですが、独自の規制も多く、言語法により、インドネシア語の契約書を作成しないと契約が無効となるリスクがあるほか、依然として贈収賄リスクや労務リスクも高いといえます。他方で、インドネシア政府の投資環境整備の一環で、最低資本金の引き下げや、オムニバス法による外資規制の緩和など、ビジネスに有利な改正もなされています」と指摘する。

金木 伸行 弁護士
タイをはじめとするメコン川流域各国(ベトナム・ラオス・カンボジア・ミャンマー)においても、多数の実績を有し、高い評価を得ている現地事務所の弁護士と緊密に連携している。大手商社への出向を経て、タイに駐在する深津春乃弁護士は、ローカルの弁護士とのシームレスな連携を特に重視する。「クロスボーダーの投資、M&A、紛争、規制(許認可)対応案件を中心に、総合的なリーガル・サービスをワンストップで提供しています。これらの各国においては、法令改正が頻繁になされるほか、英語に翻訳されていない法律も多数存在するという特徴があるうえに、政情変化によりビジネス環境も刻々と変化するため、スピードも意識して対応しています」(深津弁護士)。

深津 春乃 弁護士
マレーシアは、ASEAN内で比較的透明性の高いビジネス環境にある。駐在する足立理弁護士はIT・デジタル経済・インフラが特に成長中であるマレーシアでのビジネスを幅広くサポートする。「半導体やデータセンター投資が加速し、国家半導体戦略も始動しています。2026年末には同国の南部に位置するジョホールバルとシンガポールとをつなぐ鉄道が開業予定ということもあり、ジョホールバルへの日系企業のさらなる進出も期待されています。クライアントが円滑に事業展開できるよう、契約審査、会社設立、M&A、係争案件、労働案件など幅広い分野の案件について助言を行っています」(足立弁護士)。

足立 理 弁護士
海外事務所ネットワークの強化 データ・プライバシー分野への取り組み
同事務所は、世界有数の法律事務所ネットワークである「TerraLex」に加盟し、130か国以上・23,000名を超える弁護士との連携を通じて、多国間のクロスボーダー案件にも機動的に対応できる体制を構築している。加えて、データ・プライバシー分野の国際団体である「Privacy Rules」の創立メンバーとして、個人情報保護・データ漏洩対応等のデータ・プライバシー、サイバーセキュリティ分野にも積極的に取り組んでいる。
同事務所には、米国ニューヨーク州・カリフォルニア州、中国、フランスの弁護士資格を有する弁護士が在籍し、複数言語・複数法域に対応できる体制を整備し、日系クライアントが直面する契約・組織・労務・ガバナンスといった日常的な法律問題から、クロスボーダーM&A・投資、国際紛争解決、海外当局対応まで、ワンストップで高品質なサービスを提供している。
こうした同事務所のグローバル法務の強みについて、松田章良弁護士は、「各法域・分野において専門性を有する弁護士がチームを組み、パートナーがハンズオンで案件に対応する点にある」と説明する。
「特に、クロスボーダーのM&A案件、プロジェクトファイナンス案件、不動産関連案件、危機管理案件、大規模係争案件のアドバイスについては、これらの分野に専門性を有する東京オフィスのパートナーにも関与してもらい、各国の駐在弁護士や、当事務所が構築しているネットワークの海外法律事務所の顔が見える多数の外国弁護士たちと、一つのチームとして案件に対応しています。こうした案件では、国内のチームアップともに、案件ごとに適切な外国弁護士を選定することが重要となることから、各国法律事務所との協力関係や、当事務所内の対応体制を今後さらに拡充していく予定です」(松田弁護士)。
同事務所は、冒頭で紹介した伝統と革新を両立させる理念のもと、クライアントと共に、変化する国際社会の中で最適なリーガルソリューションを追求し続けている。
松田 章良
弁護士
Akira Matsuda
08年弁護士登録(61期)。クロスボーダーM&A、大規模かつ複雑な係争・不正調査案件およびデータ・テクノロジーに係る案件を専門とする。ASEANデスク共同代表、データテクノロジーチーム共同代表。趣味はアジアのグルメ&リゾートを巡る弾丸トラベル。
別府 文弥
弁護士(シンガポール駐在)
Fumiya Beppu
11年弁護士登録(64期)。米国留学・研修、外務省への出向を経て現在シンガポールのDrew & Napier法律事務所に駐在し、コーポレート・M&A、日本企業のASEAN各国・インドへの展開案件を取り扱う。趣味は茶道、語学(仏・伊語)、運動。
深津 春乃
弁護士(タイ駐在)
Haruno Fukatsu
17年弁護士登録(70期)。コーポレート・M&A分野を強みとする。総合商社出向、米国留学を経て、現在バンコクのTilleke & Gibbins法律事務所に駐在し、タイおよびメコン川流域周辺諸国の顧客サポートを行う。趣味は旅行。好きなタイ料理はプーパッポンカレー。
足立 理
弁護士(マレーシア駐在)
Makoto Adachi
17年弁護士登録(70期)。データ・テクノロジーに係る案件、知的財産に係る案件(著作権法、商標権法、不競法)を多く取り扱う。英国留学を経て、現在マレーシアのShearn Delamore法律事務所に駐在し、同国で事業を展開する顧客に幅広くサポートを行う。趣味は自転車、カフェ巡り。
金木 伸行
弁護士(インドネシア駐在)
Nobuyuki Kaneki
18年弁護士登録(71期)。金融・不動産・労働に係る案件を多く取り扱う。都市銀行法務部への出向経験を有する。現在インドネシアのMakarim & Taira S法律事務所に駐在し、同国で事業を展開する顧客に同国の実情を踏まえたリーガルサポートを行う。趣味は旅行。
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