Q&Aた、旧来から環境関連の法的問題を取り扱ってきた経験を活かし、デューデリジェンスにおける環境項目や再生可能エネルギー、カーボンクレジット取引など、環境に焦点を絞った案件についての経験も豊富です」(石田弁護士)。52法分野を横断する議論にチーム体制で対応 いまや企業活動、特に上場企業においてはESG・サステナビリティに関連する取組みを行うことは当然となった。国内でも新たな法規制やガイドラインが整備され、法務部にも法令遵守にとどまらない役割や議論への参加が求められている。 「クライアント企業においても法務部門がESG・サステナビリティ関連の取組みの旗振り役となっている場合は多く、我々としても法務部門の積極的な関与をサポートすることが多いですね」と語るのは、危機管理・コンプライアンス分野での経験をもとに企業に本分野についてのアドバイスを行ってきた、弁護士法人大江橋法律事務所の石田明子弁護士だ。 同事務所は2021年からESG・サステナビリティの専門チームを設立し、異なる専門性を持つ弁護士が所属することで、案件に応じて各々の専門性を持ち寄ることができる体制を整えている。「ESG・サステナビリティ分野では、通商規制など複数分野の論点が交錯することが多いです。当事務所ではチームの力を活かし、各拠点のあらゆる産業分野に対してビジネスと人権を含むESG・サステナビリティ関連のアドバイスを提供できるようにしています。まサステナビリティ法務はリスクに即した優先順位づけが肝 ESG・サステナビリティ関連の取組みは従来の規制・法令対応やコンプライアンスの枠組みだけでは捉えきれない部分もあるものの、やはり現行法の解釈や法的論点、リスクの有無を整理することが議論の出発点であると石田弁護士は語る。「法務部門には、この議論の内容を社内共有するとともに、“問題が顕在化・激化した場合にどのような事態になるのか”という視点からの検討が求められます。さらに、NGOを含むステークホルダーとの実りあるエンゲージメントに向けた法務部門への期待も大きくなっています」(石田弁護士)。 ESG・サステナビリティ領域において多様な役割を求められる法務部に対し、同事務所は各企業の需要に応じてオーダーメイドの支援を実施している。「基礎から手取り足取り取組みのサポートをする場合もありますし、担当のESG読者からの質問に答える!サステナビリティ法務とEU情勢への対応リスクベースの優先順位づけと正確なキャッチアップを弁護士法人大江橋法律事務所石田明子 土岐俊太
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