Lawyers Guide 企業がえらぶ、法務重要課題 2024
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山下総合法律事務所〒104-0031 東京都中央区京橋2-7-14 ビュレックス京橋7階TEL:03-6268-9511URL:https://www.y-lawoffice.com/菊池氏 当社は混然とした中で組織・プロダクトをスケッチしていける企業だと思います。現場や経営とのやり取りを重ねる中で、成長機会の大きさを再認識しています。山下弁護士 法務リテラシー向上に意欲的に取り組む御社が人材を惹きつける秘訣がよくわかりました。今後も御社のビジョンが法務分野を通じても実現することをサポートできればと願っています。て外部専門家のラインナップを充実させること、事業部門からリーガルインフラへのアクセスを容易にするためのコミュニケーションツール・リーガルテックの活用、1 on 1や日々の相談を通じて他部署との交流の機会を増やしていくこと、社内のリーガル担当の人員不足を補うための法律事務所の多面的な活用――などなど。 それぞれの企業・法務部門においていろいろな事情・経緯・課題がおありの中で、今回の対談が、日々の業務と部門の“壁”を突破するためのヒントとなれば、(きっと)メルカリ社の皆様も、そして私も、非常に嬉しく思います。山下 聖志Seiji Yamashita 98年東京大学法学部卒業。02年弁護士登録(東京弁護士会)、柳田野村法律事務所(現・柳田国際法律事務所)入所。05~07年国内大手証券会社法務部門出向。10年米国ミシガン大学ロースクール修了(LL.M.)。11年ニューヨーク州弁護士登録。12年柳田国際法律事務所パートナー就任。16年山下総合法律事務所設立、同事務所代表弁護士。菊池 知彦Tomohiko Kikuchi 株式会社メルカリ 執行役員 CLO。01年株式会社小松製作所入社。その後、日産自動車株式会社、三菱商事株式会社にて主に海外法務を担当。18年グーグル合同会社入社。シニアカウンセルとして個人情報保護法・電気通信事業法コンプライアンス、クラウドサービスに関する契約案件に従事。23年メルカリ参画。米国ニューヨーク州弁護士。近藤 雅史Masashi Kondo株式会社メルカリ Director, Legal & Governance Division。06年株式会社日立製作所入社。法務部門にてコーポレートガバナンス、ディスクロージャーに関する業務に加え、資本政策(株式・社債発行による資金調達、株主還元政策)やM&A・事業再編(上場子会社の完全子会社化・売却、企業買収など)の各種案件に携わる。14年米国ノースカロライナ大学経営学修士修了(MBA)。22年メルカリLegal & Governance Division参画。23年10月~同社Board of Directors OfficeとLegal & Governance DivisionのDirector。宮島 和生Wasei Miyajima 株式会社メルカリ Manager, Legal。03年弁護士登録(第一東京弁護士会)、長島・大野・常松法律事務所入所。紛争処理案件に従事し、09年米国ノースウェスタン大学修了(LL.M./Kellogg)。外資系スタートアップ企業の法務責任者を経て、22年株式会社メルロジ入社。現在、オンラインマーケット、アルバイトマッチングその他株式会社メルカリの事業全般の法務を担当。米国ニューヨーク州弁護士。瀬谷 絢子Ayako Seya 株式会社メルカリ Manager, Legal Knowledge & Operation Management。12年柳田国際法律事務所入所。株式会社オプト法務部を経て、18年株式会社メルカリ入社。20〜対談を終えて〜山下弁護士 今回、株式会社メルカリ(以下「メルカリ社」)の法務の責任者の方々をお迎えしましたが、あっという間の1時間でした。 法務リテラシーの向上のうえでは、“情報発信”と“教育・研修”がよく語られますが、その二つが効果的に機能するためには、①経営陣・事業部サイドのリーガルマターへの関心・当事者意識と、②法務部サイドの経営・事業活動への興味・当事者意識の両方がしっかりと土台になっている必要があると感じています。その点で、メルカリ社は、経営陣・事業部サイドのリーガル的な危機意識が高く、また、法務部サイドも“事業を一緒に作り上げている”という自負があり、その間をつなげて互いに高め合っているのが、コミュニケーションツールを活用した良好なアクセス環境と日々の円滑なやり取りであるといえそうです。特に対談の中で(日々のご相談の中でも)感じたのは、経営陣も事業部門の方も、「この法務メンバーだったら相談しやすいだろうな」「相談してみたくなるだろうな」という、お一人おひとりの、そしてチームとしての雰囲気でした。“受容性(キャパシティ)”と言った方がよいかもしれません。「この方はよく盲点に気づいてくれる」「この担当は事業を前に進めようとしてくれる」「この人は解決策を提示してくれる」「このリーガルはとにかく親身に話を聞いてくれる」――今回は事業部門の方は同席されませんでしたが、日々そんなやり取りがなされているのだろうと感じさせられる対談でした。同時に、対談を通して、法務部門が“相談窓口”として有効な機能を果たしているため、自ずと、法務部門とメンバーお一人おひとりの社内プレゼンスが高くなっているのだろうとも感じさせられました。 メルカリ社はTech企業のリーダー的存在ですが、今回の対談内容は、さまざまな企業で適用・応用が可能なのではないかと思っています。必ずしも上長を通さない、事業担当とリーガル担当との直接的なコミュニケーションや、ランチタイムなど、集まりやすく話しやすい機会を用いたshort timeでの自主的な勉強会、“リスクテイク”or“リスク回避”の決定における判断の切り分け方、専門分野に応じ

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