126小川 綾 氏Aya Ogawa中島 麻里 氏Mari Nakajima梶元 孝太郎 氏Kotaro Kajimoto土井 崇 氏Takashi Doi社内資料も海外情報も指示一つで簡単にピックアップ政策渉外・法務本部 法務部長 業務執行役員 弁護士・ニューヨーク州弁護士政策渉外・法務本部 弁護士・ニューヨーク州弁護士 政策渉外・法務本部 弁護士・ニューヨーク州弁護士 政策渉外・法務本部 弁護士・ニューヨーク州弁護士 ば“支払方法についての条文を追加して”と指示すれば、前後の文脈を理解し、適切な英文の条項案を提示してくれます。もちろん提示されたものが不十分である場合は、回答結果に修正を指示して、代案や候補を複数出すことも可能です」(梶元弁護士)。 梶元弁護士はCopilotを活用することで英文契約書レビューのスピードと正確性が格段に向上したことを実感しているという。 小川弁護士は契約書の修正について、「関係者複数人の意見をCopilotが一覧にまとめてくれるのは本当に便利」と語る。 「もちろん、最後に抜け漏れがないかはチェックしますが、メールやチャット等ミュニケーションツールや共有フォルダなどを行き来して探していました。これが、コミュニケーションの相手や時期、添付ファイルのタイトル等の要素のどれかがわかっている場合は指示一つで、キーワードがよくわからない場合でも数回の指示で、Copilotから一括して簡単に情報を集められるようになり便利です」と語る。 多くの法務部において、資料の管理とナレッジマネジメントは大きな課題である。過去の契約書等の整理のために複雑な索引を作成するものの、その索引を使いこなすまでに数年かかるという話も珍しくない。Copilotがあれば、整理や索引が不整備だったり、整理体系に精通していない新入社員でな情報がピックアップされる。この切り分けを行うことで、互いにノイズを除去し、より正確に情報を検索できる。 Copilotの検索機能は、漠然とした質問や指示でも文脈を理解し、適切な情報を探し出すため、ユーザーは検索語句の選定に時間をとられない。表示された検索結果の正確性に不安がある場合は、添えられた引用元のリンクから情報の信頼性を簡単に確認できる。 Copilotの検索機能について、土井崇弁護士は「たとえば事業部とのコミュニケーションがメールやチャット等複数のチャネルに分散している場合に特定のやりとりを探したいときや、米国本社が作成したガイダンスや契約のテンプレートを探す場合、これまでは複数のコ報を読み解く必要があったGDPRの概要と最新情報を把握する場合は、最初に「GDPRの概要と最新情報について教えて」と指示すれば、アウトライン的な情報が示される。もちろん表示された内容だけでは詳細はわからないので、自社に必要なポイントや把握していないキーワードについて詳述するように指示を繰り返したり、気になる点の参照情報に触れたりしていれば、必要な情報を短時間で収集することができる。さらに、情報の収集元を限定することで精度をより高めた情報を得ることも可能だ。 「個人情報保護法のようにさまざまな精度の情報が入り乱れるキーワードの場合は、Web全体を検索してしまうと、正確性に欠けていたり、出典が不で分散して寄せられる多方面からの意見を集約して確認できることは、時間の面でも心理的な面でも助かっています」(小川弁護士)。 Copilotには検索機能があり、社内/社外の情報を簡単に収集することができる。「職場(Work)」を選択した場合は、社内のイントラネットや社内ネットワークの共有フォルダをCopilotが探索し、指示に適したファイルや情報を見つけ出してくれる。「Web」を選択した場合は、同様に広大なWebの情報の海から適切あっても、ある程度社内業務に慣れていれば容易に資料を探し出せる。もちろん、社内情報についてはフォルダやファイルに閲覧権限を付与することで、適切な人のみにCopilotによる検索結果を表示することが可能だ。 また、変化が早く情報が膨大な海外の法制度などの情報収集も、Copilotの社外のWeb検索機能を使えば簡単に行うことができる。 「Copilotがあれば、当該情報を発信している国の言語に習熟している必要はありません。日本語で概要を検索し、日本語で要点を表示させ、その情報や参照情報をもとに深堀りしていけばよいのです」(土井弁護士)。 たとえば、これまでは膨大な英文情
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