Lawyers Guide 2024
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46会頭に就任し、同商工会議所を通して日本とイスラエルの交流をより活性化させる活動も積極的に行っている。2020年に同事務所東京オフィスに復帰して以降は、中東プラクティスチームとして、UAE、サウジアラビア、トルコ等の中東案件を担当することも増え、これまでに中東10か国以上の案件を担当している。 「TMIには、若手の挑戦を事務所全体で応援する環境があります。TMIの尊敬する先輩方のサポートがなければ、私のイスラエル・中東に関するこれまでの挑戦・活動は間違いなく実現していませんでした。これまでの事務所のサポートに本当に感謝していますし、いま、TMIで現地法律事務所や各地域・各分野のスペシャリストである同僚と連携しながら、中東案件を含むクロスボーダー案件に関与できていることをとても幸せに感じています。 TMI中東プラクティスグループには約20名が所属しており、日々の案件に対応するとともに、毎月勉強会を開催し、中東の各地域の実務に関するノウハウを蓄積、共有しています。現地ファームとの連携も強化しており、地域ごとに幅広い法律事務所・会計事務所等とのネットワークがありますので、必要となる専門性やクライアントの予算感に合わせて適切な現地のプロフェッショナルと連携して案件を進めています。企業のグローバル展開が進み、グローバルなビジネス環境がますます複雑化する現代において、日本企業の法務ニーズに応えるためには、世界中の法的動向を理解し、異なる法的枠組みや文化との調和を踏まえた包括的なアドバイスを提供できることが重要です。今後も国際的な視野を持つ現地駐在経験のある弁護士を増やし、現地の実務・文化を踏まえたリーガルサービスを提供できる体制をより強化していきたいと考えています。 中東は、今後もアフリカと並んで日本企業のグローバル化にとっての重要な地域として、さらにビジネスが拡大していくことが予想されます。TMI中東プラクティスグループは、こうした日本企業のグローバル展開に伴う法務ニーズに万全の体制で応えていきます」(田中弁護士)。時代の要請に応えるサポートを“現地での経験”を踏まえて行うことの意義 同じく中東プラクティスグループのメンバーである篠原一生弁護士は、中東各国の事務所での勤務経験を有し、現在は東京オフィスで中東エリアに関連する案件を担当している。 「私が留学に出るタイミングでは、既にTMIは東南アジアの各国にブランチオフィスを展開しており、その他にもロンドン、シリコンバレーと、海外への展開を積極的に行っている状況でした。また、ブランチオフィスがないエリアでも、現地の法律事務所にTMIの弁護士が出向する形でプラクティスを展開しており、アフリカや南米の案件も対応できる体制となっていました。このような中で、個人としても、ただ“留学に行きました”というだけでなく、“海外業務の中でどのような専門性を身につけていくか”ということを考えるようになり、また、事務所としても“どのようなエリアに展開することがプラスになるか”を考え、中東の法律事務所で勤務することを決めました」(篠原弁護士)。 篠原弁護士は、米国での留学後、アラブ首長国連邦のAl Tamimi&Companyドバイオフィス、エジプトのMatouk Bassiouny & Hennawyカイロオフィス、トルコのHergüner Bilgen Özeke(現Hergüner Bilgen Üçer)イスタンブールオフィスで勤務した。 「これらの事務所はいずれもTMIとの関係があり、

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