Lawyers Guide 2024
42/156

38パートナー。中央大学法学部卒業。一橋大学法科大学院修了。12年弁護士登録。13年~シティユーワ法律事務所。東京弁護士会所属。パートナー。東京大学法学部卒業。東京大学法科大学院修了。12年弁護士登録。13年~シティユーワ法律事務所。東京弁護士会所属。りしつつ、“いかにビジネスにおける選択に資する知恵を提供できるか”という点を常に意識しています」(藤田弁護士)。クライアントの代理人としてすべての関係者が納得できる解決策を 「事業再生・倒産の場面において、さまざまなプレイヤーが複雑に絡み合いますが、最も企業の力になれるのは弁護士です。経営コンサルタントはいくつかの案を提示することはできますが、弁護士であれば企業の代理人として、利害関係者との協議・調整や契約交渉など、より実行力を持ってクライアントを支えることができます。どれだけ困難な局面であっても、決して諦めることのない粘り強い対応で、クライアントだけでなくすべての関係者にとってよりよい解決の実現を目指しています」。渋谷洋平弁護士は、経営コンサルタントとしての経歴を有する。クライアントを取り巻く業界環境・経済環境なども踏まえたうえで、的確なサポートを行う。 「事業再生・倒産分野では、債務者サイド、債権者サイド、スポンサーサイドなど、さまざまなクライアントの立場から、大規模なものから小規模な事案まで多数の案件に携わってきました。また、民事再生や破産、特別清算手続など法的整理手続のほか、純粋私的整理、中小企業再生支援協議会を活用した私的整理手続などさまざまな経験を積み重ねてきています。前職で経営コンサルタントを経験したことで、法務だけでなく、ビジネス・会計・税務なども含む多角的な視点を身につけました。経営コンサルタントとしての経験は、現在の弁護士業務にも大いに役に立っています。以前、破産することになった企業の管財人代理に就いた際、破産なので当初は資産の売却や従業員の解雇を進める方針だったのですが、途中から事業再生の可能性が見えてきたため、民事再生に手続を切り替えたことがありました。その企業は、見事に再生し、今でも事業を継続しています。破産から民事再生への転換は東京地裁でも大変珍しい事例だったと聞いています。大きな達成感を得られましたし、事業再生のやりがいにもなっています」(渋谷弁護士)。 訴訟・紛争解決も手がけ、不動産関連紛争、会社紛争、行政関連紛争、インターネット・SNS関連紛争など、多様な事件の経験を有する渋谷弁護士。一つひとつの紛争に真摯に向き合い、多角的な視点に基づき、紛争の核心部分がどこにあるのかを常に意識しながら、クライアントのビジネスにとって最適な紛争解決を図る。 「訴訟や紛争にまで発展した際、どうすれば裁判所で主張が認められるか、自分自身でその判断ができなければ、事業再生・倒産の場面においても適切な判断ができないと考えています。また、訴訟や紛争の場面を数多く目の当たりにした経験から、“そうなってしまう契機がどこにあるのか”に気づくことができ、紛争の芽を早めに摘み取ることができています。クライアントには何の問題もなかったとしても、取引先が倒産してしまうといったこともあるでしょう。そのようなときに備え、事前に予防的なアドバイスをしています。その一方で、設立間もないスタートアップ企業や合弁による新たな企業の立ち上げもサポートしています。初めは小さかったビジネスがだんだんと大きくなっていく様子を併走しながら見ていくことは、事業再生とはまた異なるやりがいを感じます。ビジネスが発展していくことはクライアントにとってよいことですし、日本経済にとっても歓迎すべきことです。我々も一緒に成長させていただいています。クライアントにアドバイスを行う際には、クライアントの事業内容やビジネスリスクを十分に理解したうえで、クライアントのビジネスにとって最適な対応策を提案するよう心がけています」(渋谷弁護士)。法令だけでなくソフト・ローの動きまで把握し時代の潮流を捉える 「上場企業だけでなく非上場企業のM&Aを数多く手がける中で、後継者不足に起因する事業承継の事渋谷 洋平 弁護士Yohei Shibuya谷岡 孝昭 弁護士Takaaki Tanioka

元のページ  ../index.html#42

このブックを見る