Lawyers Guide 2023
77/140

 同事務所は卓越した紛争解決力でも知られるが、知財・IT分野においてもそれは例外ではない。IP・ITチームのメンバーである齋藤弘樹弁護士は、「当事務所は、伝統的に企業間の裁判・紛争解決案件に強みがあり、知財・IT関係の紛争も数多く受任しています。ベンダ側・ユーザ側、どちらの立場も代理人としての紛争取扱経験が豊富ですので、こうした経験を踏まえたアドバイスが可能です」と話す。 同様にIP・ITチームのメンバーである関口彰正弁護士は、紛争予防に向けたサポートにも強みがあると語る。「近年は、新規事業に際してクラウドサービスやAIを利用することが多くあります。ユーザ向けの利用規約をはじめ、サービスレベルアグリーメント(SLA)といった技術的書面の作成についてもサポートしています。ユーザ向けの利用規約やSLAの検討にあたっては、消費者契約法に留意する必要があることはもちろんですが、会社の責任を一定の範囲に制限する必要がある一方で、ユーザからのクレームが生じないよう信頼の得られる内容にする必要がありますので、会社の規模やサービス内容を踏まえたバランス感覚が必要です。当事務所では、ベンダ側・ユーザ側双方の属性や傾向を踏まえ、無用の意見対立や齟齬を予防・調整しながら案件を進めることが可能です」(関口弁護士)。技術・知財経営に関する専門的知見も必要となります。そこで、これらの幅広い企業ニーズに対応する体制の構築のため、「岩田合同」の名を冠する「弁理士法人IGIP岩田合同国際知的財産事務所(IGIP)」が新規に設立されました。これにより、弁護士と弁理士がタッグを組み、知財に関するニーズをワンストップで漏れなく拾い上げられる体制が整いました」(工藤弁護士)。 「近年、データやAIその他のデジタル技術を利活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関わる相談が増加しています。関係省庁が公表しているガイドラインやガイドブック、モデル契約の範囲にとどまらない、実務的なアドバイスをするよう心がけています。例えば、学習済みモデルの生成に必要なデータの取得や加工のフェーズにおいては個人情報保護法等の遵守との関係で負担がかからないスキームの検討に協力し、学習済みモデルの利用のフェーズにおいては、その後のカスタマイズや追加学習による精度向上も見据えた契約条件の策定に協力するなどしています。AI関連技術につき特許出願に関する助言が必要となる場合などでは、弁理士と連携してアドバイス可能です。“こんなデータを使って、こんなことがしたい”といったアイデアの段階からお気軽にご相談いただければと思います」(齋藤弁護士)。 「企業価値の源泉となる新規技術やブランドについては、いかに国内外で費用対効果を極大化できる出願を行い、他者との提携やM&Aを行い、法令上の規制をクリアしつつ利益を最大化しうる法的スキームを構築しうるか、また、そのようなスキーム構築と事業推進について、いかにマネジメントの主導または了解を取得しながら推進できるかなど、さまざまな課題が山積しています。当事務所は、このような複合的・広範な問題の解決にも強みを有しています。お気軽にご相談ください」(工藤弁護士)。75■主事務所の所属弁護士会第一東京弁護士会■所属弁護士等弁護士90名(外国弁護士4名含む)(2022年12月現在)■沿革1902年、故岩田宙造弁護士により創立され、爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、現存する法律事務所の中でわが国最古の法律事務所の一つDATA 新設された弁理士法人との協働により 知財・ITの総合的サービスが提供できる 体制を構築 近時、先端技術が関わる知財・IT案件への対応体制の構築のため、同じ「岩田合同」の名を冠した弁理士法に基づく弁理士人も設立されたという。 「近年の技術革新の流れは早く、さまざまな技術分野において新規技術の研究開発が加速しています。研究開発の成果である知的財産は、企業の競争力の源泉となる重要な経営資源であり、その利活用の重要性は日々高まっています。会社法その他の企業法務の法分野において伝統的に法律事務所として蓄積・提供してきた法律の助言に加え、最先端の技術開発動向をフォローしつつ、知的財産に関する事業戦略立案、知的財産の開発方針、権利化方針や出願戦略の立案といった

元のページ  ../index.html#77

このブックを見る