ンジャーとなるような画期的な新薬の開発も年々難しくなっている中、日本の製薬会社の多くが世界のマーケットを見据えたチャレンジに迫られている。一方、テクノロジーの進化や医療分野におけるデータの利活用への期待などから、他分野の企業がヘルスケア領域に進出するといったケースも目立ちはじめている。 「大学の研究所などのアカデミアと連携して研究を行うことも増え続けているように思います。データベースやAI技術を持つ国内外の企業と連携するなどして、研究開発のデジタル化を進める動きもあります。各製薬会社が、従来の新薬の開発環境とは異なる環境の整備を進めると同時に、連携の裾野も大きく広がっています。また、これまで医薬品を販売していた会社が、アプリやウェアラブルデバイスといった医療機器の分野に進出したり、逆にそうした技術を持つ会社がヘルスケア分野で新たなビジネスを模索するといったケースも増えています。伝統的に、医療・ヘルスケア分野における法務の知見が蓄積されているうえ、幅広い業界で日々お客様に高品質なリーガルサービスをご提供しているのが当事務所の特徴。コーポレートはもちろん、知財やIT、スタートアップの法務まで、それぞれの領域で知見と経験を持つスペシャリストである弁護士が連携し、ヘルスケア分野での新しい動きをフルサポートできるのも大きな強みです」(杉本弁護士)。 ヘルスケア分野で多くの顧客のビジネスを支える杉本弁護士自身も、M&A、独禁法等の分野で多くの実績を有している。同事務所は2019年に、公正取引委員会で事務総局審査局長を務めた南部利之氏をアドバイザーに迎えており、独禁法遵守への取り組みが欠かせない医薬品業界においては、独禁法のスペシャリストが揃うという点でも、同事務所は心強いパートナーとなるだろう。 「規模やフェーズの面から見ても、当事務所ではスタートアップやベンチャーから大企業まで、さまざまなフェーズのお客様からの依頼にお応えしています。例えば、企業がヘルスケア分野で新たなビジネスを始めたり、バイオベンチャーなどへの投資を検討したりする際に、企業の規模などによっては法務面が未整備で、そもそもの課題や問題点が明確になっていないケースもよくあります。そうした場合は、お客様が希望するビジネスの内容はもちろん、お客様の状況や理解度に合わせて、私たち自身が論点を解きほぐしながら問題や課題を明確にしていくことを心がけています」(杉本弁護士)。59大江 耕治弁護士Koji Ohe01年弁護士登録(第一東京弁護士会)、桃尾・松尾・難波法律事務所入所。06年コロンビア大学ロースクール卒業(LL.M.)、Kirkland & Ellis LLP(IL)勤務。07年ニューヨーク州弁護士登録。07年経済産業省通商政策局 通商機構部 参事官補佐。09年桃尾・松尾・難波法律事務所復帰。10年桃尾・松尾・難波法律事務所パートナー就任。杉本 亘雄弁護士Nobuo Sugimoto05年弁護士登録(第一東京弁護士会)、桃尾・松尾・難波法律事務所入所。09年ワシントン大学ロースクール卒業(LL.M.)、Dewey & LeBoeuf,LLP(NY)勤務。10年ニューヨーク州弁護士登録。10年桃尾・松尾・難波法律事務所復帰。15年桃尾・松尾・難波法律事務所パートナー就任。 クライアントの真のニーズを理解し “伴走者”としてビジネスに寄り添う 最近では、大学発のバイオベンチャーはもちろん、製薬会社の研究者が独立してバイオベンチャーを起業するといったケースも少なくない。しかし、さまざまな規制への対応や資金調達まで、研究畑で育ってきた起業家たちには、越えなければならないハードルはいくつもある。 「特にヘルスケア分野では、守るべきルールが多いうえ、きちんとした知財戦略に則った契約を結んでおかないと、研究の成果が横取りされてしまうといったことも起こり得ます。バイオベンチャーから、生き残りをかけて新たな領域にチャレンジする製薬企業、そして他業種からヘルスケア分野に参入する企業まで、新たなビジネスにおいてどのようなことが課題になるのか、論点を見つけるところからお手伝いできるのは、日頃から当事務所の弁護士が個々に多くの企業のビジネスをサポートしてきた経験を持ち、ヘルスケアをはじめとするさまざまな業界から最先端の分野まで、事務所全体で培っ
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