Japan Lawyers Guide 2022
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吉林大学卒業、法学修士。カナダブリティッシュコロンビア大学卒業、法学修士。02年環球法律事務所パートナー。08年同事務所マネージングパートナー就任。キャピタルマーケッツ、M&A、PE/VC、独占禁止法、税法に関する業務等、幅広い業務を取り扱っている。LEGALBAND 2021においてTop 15 Managing Partnersに選出されたほか、01年から20年まで連続でChambersのBand 1 lawyers in Corporate /M&A and Capital Markets practicesに選出されるなど、受賞歴多数。※ Red Circle(レッドサークル)法律事務所:法律専門評価機関により選出された8大中国渉外法律事務所のこと。北京大学法学部卒業、法学修士。東京大学法学政治学研究科卒業、法学修士。森・濱田松本法律事務所中国室(東京オフィス)にて研修経験あり。他の二つの中国Red Circle※法律事務所の会社証券チームおよび独占業務チームでの勤務を経て、18年~環球法律事務所パートナー。環球法律事務所日本業務チーム責任者、独占禁止法業務チーム主要メンバー。外商投資やデータコンプライアンス、反商業賄賂、EHS等の分野でも経験豊富。LEGALBAND 2021においてClient Choice: Top 15 Female Lawyers、Client Choice: Top 15 Compliance Versatile Practitioners、LEGALBAND 2020においてHighly Recommended Lawyerin Anti-trust、The Legal 500 Asia-Pacific 2020においてRecommended Individuals in Antitrust and Competitionに選出。東京大学法学部大学院卒業。中華人民共和国司法部、中国法学会勤務。日系法律事務所や他の中国Red Circle法律事務所を経て、18年~環球法律事務所パートナー。日中間法律業務に20年以上従事。特に会社再編・解散・清算、労務人事、電信事業、コンプライアンス等の分野で経験豊富。中国海峡両岸法律問題研究会理事・副秘書長、北京日本科学文化研究センター秘書長、中華全国弁護士協会外事委員会委員、中日民商法研究会副秘書長等を歴任し、現在は中国政法大学国際環境法研究所研究員、中国政法大学法碩学院客員教授、中国法学会弁護士法研究会理事長等を務める。の大手渉外法律事務所での執務経験も有する。そんな劉淑珺弁護士と、日中間の法律業務に20年以上携わってきた鮑栄振弁護士の2名のパートナーが、日本業務チームを率いている。や裁判所では、取締の強化や裁判における不正競争分野の訴訟案件の審査業務を健全化する動きを強めています」(劉淑珺弁護士)。 まさにいま大きな動きを見せる、そうした中国独禁法や不正競争防止法分野のコンサルティングやコンプライアンスに加え、政府調査への対応についての豊富な経験と知識を持つのも同事務所の強み。前述したとおり、中国大手プラットフォーム企業に対する市場支配的地位の濫用に関する処罰事件が世界的には大きな話題となったが、一方で「現在は事業者結合(日本で言う企業結合)に関わる調査案件が急増しています」とも劉淑珺弁護士は話す。 特に外国資本の投資が厳しく制限されていたITなどの分野において、ある意味では抜け道として発明され、中国で常態化しているのがVIEスキームだ。例えば、中国の規制分野に進出したい外国資本がケイマン諸島などにペーパーカンパニーを設立し、一連の契約で中国企業を間接的に支配する。中国のIT大手や海外投資家の多くが活用するこうしたVIEスキームは、日本企業の中国進出においても10年以上前から活用されてきた。 「そうしたVIEスキームに係る案件の場合、以前の主管当局である商務部では、規制回避のスキームにお墨劉 勁容 中国弁護士Liu Jinrong 独禁法規制強化への対応 同事務所の日本業務チームでは、大手から中小までの日本企業や在中日系企業を中心に、対日投資を行う中国企業やJETROなど、幅広いクライアントに向けて、中国国内におけるコンプライアンス体制の構築から紛争対応まで、多岐にわたるリーガルサービスを提供する。中でも日本企業や日系企業からの相談が急増しているのが、独禁法関連の問題だ。 中国では独占禁止法が2008年から施行されているが、特に、2020年12月の党中央政治局の声明において、習近平国家主席が“資本の無秩序な拡張”を批判するメッセージを出してからは、独禁法規制がますます強まっている。2021年に入ると、アリババやテンセントをはじめとする中国の大手IT企業が立て続けに処罰され、日系を含む現地企業や世界各国の投資家たちに大きな衝撃を与えることとなった。 「独禁法のさらなる規制強化、資本の秩序なき拡張の防止といったトップの要求を徹底するため、政府機関劉 淑珺 中国弁護士Liu Shujun鮑 栄振 中国弁護士Bao Rongzhen

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