Japan Lawyers Guide 2022
11/133

に入る恵まれた環境があります。INCAとしては、Asian Legal Businessとの包括的連携を組み、同組織の国内イベント開催時のスポンサーになるなどネットワーク拡大に努めています。 淵邊弁護士 INCAは伝統的に外資系企業の日本法人の加入にも間口を広く構えており、また、法科大学院生など潜在的な将来の企業法務の担い手とも盛んに関係構築を進めていますね。 大槻氏・北島氏 異なる企業文化を理解し合うことは、個人の成長や業務遂行への活用等によい効果があると信じています。我々も外資系企業で長く勤務する中、事業構想・組成の段階から法務責任者が加わり、従業員の行動指針としてLegal Consultation(法務への相談)・承認のプロセスをグローバル標準に盛り込むなど、法務部門の権限が強化された体制を経験しています。コーポレート・ガバナンスや法務機能の重要性が叫ばれる今日、INCAにおいて外資法人の会員から情報・助言を得ることは、日系企業が自社組織のあり方や規程を見直す上でも参考になると考えます。 北島氏 法科大学院生との対話会では、車座になって企業法務の実際を説明し、“現場”への理解を深めてもらうよい機会になりました。最初は手探りでしたが、徐々に定着しています。 淵邊弁護士 INCAには、会員企業が手を挙げ、新しいことに常に挑戦できる貴重な学びと人脈獲得の空間があります。今後の活動の方向性が非常に楽しみです。 大槻氏 特に若手社員の参加者をいっそう増やし、人材育成の場を確立することで法務担当者の団体としてのプレゼンス向上を目指しています。現在では“INCAアカデミー”を毎月開催し、若手法務部員に対してベテラン社員が企業法務の基礎・基本について話をしてもらう機会を設け、好評を博しています。 北島氏 会員間で契約を締結した上で、INCA所属企業間での出向形態による法務人材の流動化ができればと考えています。インハウスと弁護士事務所間の人材交流(出向)は現在も活発ですが、企業間の法務部員の流動化が促進されることで、社内では得られない経験やキャリアを積むことができ、企業の法務部全体の質の向上を図っていくことで、不正・不祥事の予防と適正・適法な事業推進、ひいては日本経済の強靱化にも確実に寄与するはずです。懇親会へのお試し参加は歓迎しますし、会費も良心的な価格ですので、まずはお気軽にご訪問ください。法務の強い外資系企業から知得するプレゼンス向上の道企業法務の将来を担う若手・法科大学院生との関係深化

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る